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スカイハイ(3)
出演:釈由美子,小倉久寛
おすすめ度
それをテーマにしているのが第3巻だろう。私個人としては、一番好きなのが第6話。勤続40年、まじめに会社に尽くしてきたとそれだけが誇りの警備員の物語。
この警備員は、自身の死後変わり行く会社のありさまを見て、葛藤し、時には嘆き、自分の人生とはなんだったかと、一時期自分の会社そのもの、つまりは自分の人生そのものを呪う気持ちを持つようになっていった。だが、変わり行く会社の中で、唯一変わらないものがある。その象徴として、会社の屋上で飼われていた鳩の姿が上げられる。
たとえ誰も世話してくれなくても、飼育する人がいなくなり、半ば強引に放り出されることになっても、やはり屋上に戻ってくる鳩達。その姿を見て、警備員は思う。「自分の居場所を見つけることこそが生きるということなのだ」と。
生きるとは何か、それを問い掛けた作品。どちらかというと、今までのスカイハイの中では地味な方かもしれないが、この問いかけに関する答えは人様々。いや、ひょっとすると、誰も生きているうちに答えられないかもしれない。皮肉にも、この警備員はその答えを生前ではなくて、死後に見出したのだ。だが、意外と人はそんな生き物なのかもしれない。老いて死の直前に、その答えが見つかる場合もあろう。いや、もしかしたらわからないまま死の世界へと旅立つことになるかもしれない。
我々にも迫る死。そして、生きるとは何か?生きている中で、人はその答えを見つけられるのか?自分の居場所を見つけるための旅であるならば、まだ私の旅もまだ続いている。
第7話のラストで、イズコも「生きる」ということの意味について、自分なりの考えを話す部分があるが、イズコ自身も死者と通じて、変わっていくという表現方法は見事だと思う。そして、物語はいよいよ佳境へ…。
第六死『Pigeon house』 原作では、第六死『Pigeon house』。原作の主役の守衛の井崎五郎のイメージは2時間サスペンスの脇役の刑事を演じていそうな俳優だが、森本レオは森本レオなりの井崎を演じているのでこれはこれで良い。
第七死『a song』 原作では、第七死『a song』。鳥羽潤のリョータは原作のイメージ通り。津田寛治は、TVシリーズ第2作の第七死『タイムカプセル』にも出演していますね。